今後、書籍という概念はどうなっていくのだろう。
現在の電子書籍はあくまでもISBNがついた紙の書籍が電子書籍化されたものが主力だ。
それにKDP(Kindle Direct Publishing)やパブーのような紙で発売されていない電子専門の電子書籍が追加されていくのだろうということは多くの人が考えてきたことだ。
しかしここにきてWebと電子書籍の境界線が曖昧になっていく流れが出始めた。
先日、All Aboutが情報コンテンツを電子書籍化し、KoboやApple等の様々な電子書籍ストアで販売を開始したことに続き、Yahooが経済コラムニストのニュース情報を電子書籍化し、販売すると発表したのである。
第1弾は「Yahoo!ニュース 個人」に参加している経済コラムニスト小笠原誠治の「それでもアベノミクスがダメな理由--日本と世界の経済ニュースを読み解くビジネスパーソンのための30講」や「みんなのアンテナ」枠のコンテンツ「水曜恋愛劇場」をパッケージ化した「水曜恋愛劇場」、「Yahoo!ブログ」内に掲載されたコンテンツをYahoo!Japan編集スタッフが再編集した「今こそ見ておきたい三陸鉄道」の3冊。
今後、出版市場における電子書籍比率の高まりにつれて、「編集」の役割が大きく見直されると考えられる。
紙のように印刷が必要なく、流通も個人でできるようになる時代においても、やはりただの情報の羅列では売れるコンテンツを作ることは難しく、編集は必要だ。
現状の出版市場においては、この役割を出版社の編集者や編集プロダクションといわれる立ち位置の会社が担ってきた。当然今後は、個人で活躍する編集者が増えていくだろう。
ホリエモンこと堀江貴文がメルマガだけで、年商1億円を突破したことは話題になったが、やはり読みやすくするために編集者は雇用していたらしい。
ネット時代になって、溢れる情報を編集し、プロモーションしていく能力こそ今後の電子書籍時代に必要なスキルとなるだろう。
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